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製品視点から顧客視点へ!音楽業界に見る4P戦略と4C戦略

   

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最近、どのように音楽を聴いていますか?以前はレコードやCDを購入して聞くことが多かったのに対し、最近ではダウンロードして携帯音楽プレイヤーで聞いたり、YouTubeで聞きたい曲を検索して聞いたりすることが多いのではないでしょうか。

製品供給者側の視点に立つと、ビジネス構造が年々複雑化してきていると感じるでしょう。これまでは作成したCDをいかに消費者に届けるかが課題だったのに対し、現在では無数の競合・代替品の中から、いかに消費者に商品を見つけてもらうかが課題になってきています。

前述の音楽業界だけでなく、現代のビジネスではあらゆる業界で、同様の変化が見られます。例えば、電気製品は地元のブランド店で購入することが多かったのに対し、現在は比較サイトで価格や口コミを確認してから、Eコマースサイトで購入するケースも増えてきています。つまり、製品をいかに売るかという視点から、顧客が製品をいかに買うかという視点への変化が求められてきています。

マーケティング理論において、上述の変化は4Pから4Cへの変化と言われています。マーケティング戦略を立案するにあたり必要な要素の頭文字をとった言葉です。本記事では、主に音楽業界を例にとり、4P、4Cそれぞれの解説を行います。

 

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従来の理論:4P戦略

4Pは1960年代に提唱され始めたマーケティング戦略です。Product (製品) ・ Price (価格) ・ Place (流通) ・ Promotion (広告) の4要素から構成されます。

Product (製品)

「何を売るか」の「何」に当たる部分であり、提供する商品やサービスを指します。機能、品質、デザイン、商品イメージ、アフターサポートなどが含まれます。

音楽であれば、CDや曲そのものが該当するでしょう。

Price (価格)

商品の価格です。絶対的な値だけではなく、競合他社と比較した際の相対的な価格を検討する必要があります。また、値引き戦略も重要です。認知度を上げ、競合からシェアを奪うために発売直後に値引きをするなど、意図的に価格を調整します。

また、製品群やバージョン間でも適正価格を探す必要があります。シングルCDは1000円、アルバムCDは3000円といったように商品の内容に応じた価格設定が必要です。

Place (流通)

商品を「どこで」販売するかを決定します。首都圏などの地理的な絞り込みを行う場合もあれば、コンビニ・百貨店などの販売チャネルごとの区別をつける場合もあります。

流通は、製品・価格とも関連します。シングルCDは2曲で1000円でも、ダウンロード販売は2曲で500円とするケースもあるでしょう。その流通経路のコスト構造や顧客属性によって、適切な商品構成や価格帯が変わってきます。

Promotion (広告)

商品の宣伝を行い、認知度を高めたり、購入を促したりします。テレビコマーシャルや街頭ポスター、ダイレクトメールなどが代表的です。現在はWeb広告も一般的になりました。

顧客属性にあった広告を発信することが重要であり、若者向けの商品であれば渋谷の街頭ポスターを用いる、といった適材適所の判断が求められます。

 

新しい理論:4C戦略

1993年、ロバート・ローターボ-ンによって4C戦略が提案されました。顧客の視点でマーケティングを定義しなおす試みと言われ、4P戦略を「マーケティング1.0」、4C戦略を「マーケティング2.0」と呼ぶことがあります。4CはCustomer Value (顧客価値)・ Cost (顧客にとっての経費)・ Convenience (顧客利便性) ・Communication (顧客とのコミュニケーション)の4要素から成ります。

Customer Value (顧客価値)

「ドリルを売るな、穴を売れ」という言葉があります。顧客はドリルという商品が欲しいわけではなく、穴を空けるという目的を達成するために、お金を使います。どのような顧客のニーズがあり、それをどのように満たすのか、という順番で考えるのが、顧客視点の考え方です。

音楽業界であれば、消費者はCDというモノを買っているのではなく、音楽を聴くという体験を欲していると考えられるでしょう。

Cost (顧客にとっての経費)

生産者視点で価格を考えると、製品原価に利益を上乗せして価格を決定してしまうケースが往々にして見られます。顧客視点においては、その価値を手に入れるために、顧客はどれだけのコストなら負担できるかを考えます。

結果として価格がゼロになるケースさえあります。海外で人気の音楽配信サービスSpotifyは無料で音楽が聞き放題になるプランを提供しています。ユーザーがお金を払うのは、高音質配信などの付加価値を得る場合のみです。

Convenience (顧客利便性)

一人一人の顧客が、どこで商品を手に入れられるかを検討するのが顧客利便性です。コンビニエンスストアで24時間買えるのか、逆に、特定の営業担当者経由でなければ買えないのか、という購入方法が含まれます。

音楽はダウンロード販売やライブ会場のみで手に入るCDなど様々なバリエーションが生まれてきています。

Communication (顧客とのコミュニケーション)

企業から顧客に対する一方向の宣伝ではなく、メッセージが正しく理解されるよう双方向のコミュニケーションを図ります。現代はFacebookなどのソーシャルメディアが一般的になり、企業と消費者が関係を築きやすくなりました。ソーシャルメディア・店舗・コールセンターなどの複数のチャネルを通じて、一貫したブランド・メッセージが届くよう留意する必要があります。

音楽業界の例では、ポップス音楽はライブ会場での触れ合いから親しみやすさを届け、クラシック音楽は安売りせずに限定的に高音質の音源を伝えるコミュニケーションが求められるでしょう。

 

まとめ

時代の変化と共に、マーケティング理論にも変化が見られます。競合関係の複雑化や代替品の増加によって現代の企業に求められるようになったのは、製品視点よりも顧客視点のマーケティング戦略です。

本記事では、業界構造の変化が続く音楽業界を例にとり、4P戦略と4C戦略を解説しました。2つの戦略は相反するものではなく、2つを組み合わせて用いることで、異なる視点でより深くビジネスを捉えるのに役立ちます。自分の属する業界・自社の提供する商品について、4P戦略・4C戦略を考えてみると良いでしょう。

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